会話

往々にして人はすれ違う。
どんなに親しい仲でもだ。
渋谷のスクランブル交差点のように。
赤の他人のように。
それぞれの見る先へと進もうとする。

だからきっともっとあなたに伝えなくちゃいけない。
行動とか表情とかそういうのではなく、人間らしく言葉で。
僕以外のヒトやモノが考えていることなんて、本当にはわからないんだ。

それでも感じ取れと言うかもしれないが、
どうしたってそれは僕の中のあなたでしかないし、あなたの中の僕でしかない。

阿吽の呼吸なんてのがあるかどうかはわからない。
でもただあなたと話をしたいんだ。
声を聞きたいんだと思う。

いやずっと話さなくたっていい。
どんなに小声だっていい。

けれどマイペースな僕は時々自分の世界に閉じこもってしまうかもしれない。
自分では気づかないうちにそうなってしまう悪い癖だ。
だからできる限り努力しようと決めた。
あなたの一言一句を聞き漏らさないようにしようと思うんだ。