旅ノート1

加賀の海の夕日

秋もはじまる9月の終わりですが、21日から夏休みをいただいて大学からのともだちのどいくんの家に福井まで遊びにいきました。出発した日はちょうど台風が接近していた日だったので、ちゃんと辿りつけるか心配でしたが少し遅れたぐらいでした。

 

平日は掃除をしたり仕事から帰ってきたどいくんにご飯をつくってだしたりと主夫みたいなことをしていました。それなら京都の自宅でもできるだろうと思いますが、気分も変わって気持ちよくのんびりできたように思います。

 

平日は台風の影響もあって雨ばかりで家に閉じこもって本を読んだりして過ごしていましたが、休日はいろいろ出かけることができました。

 

金曜日はお昼ごはんに安くて激大盛りのお店に行ってカツ丼を食べました。15人ぐらいしか入れなさそうな小さなお店で庶民的な食堂といったところでした。夫婦で切り盛りしているようでしたが、おかみさんの人柄がとても気持ちの良い感じでした。普通に頼んでも丼に山盛りに盛られたカツ丼がでてきて、なんとか食べきることができましたが、美味しかったです。

 

途中でお冷をついでくれたときは、コップのギリギリまでなみなみついで「おかわり無限だからね」と言われたり、他のお客さんのカツカレーに「ルーいる?」と言ってカレールーを足しているおかみさんのキャラクターがとても良かったです。くさい言葉ですが、大盛りの料理にはおかみさんの心も大盛り盛られていたようです。

 

その日は海に夕日を見にも行きました。どいくんが偶然見つけたというそのスポットは、全く海の気配がないところでした。細いじゃり道の雑木林の間をくねくねと進んで、最後に小さなトンネルをくぐると急に180度なんのじゃまものもない海が見られるところに出ました。そのギャップが本当に素晴らしくて感動的でした。

 

スクーバダイビングを始めて以来すっかり海が好きになってしまって、今回の旅でも海が見られてほんとうに良かったです。海に落ちていく夕日も、それに染められる空も海も波もとてもきれいでした。

 

次の日はほかの大学の友達もきて、みんなで立山にいきました。朝一でケーブルカーにのって登って行きましたが、周りの人は「ガッツリ山登るぞ」という重装備で、海に行くような格好の私はものすごく浮いていました。

 

標高2,450mの室堂平はすでに雲を見下ろせる高さで、空も山々の景色もとても広く感じました。その辺りは観光客も多くて遊歩道がきちんと整備されているのでサンダルみたいな格好をしている私でも楽に歩けました。途中、硫黄や熱気が吹き出している地獄谷というところを通ったり、エメラルドグリーンの池を見たり、いろいろ楽しめるコースで良かったです。さらに、頂上を目指す人たちがテントを張っているところがあって、カラフルなテントがとても印象的でした。

 

朝早く行ったのでまだまだ時間があって名勝・称名滝を見に行きました。那智の滝も見に行ったことがありますが、称名滝はダイナミックに流れていて轟々と音をたてているのが印象的でした。滝を見るといつも思うのですが、何千何万年したらもっと侵食されて今とは違う滝になっているのかなぁと感じます。

海もいいですが、山も規模が大きくていいなぁと思いました。でもやっぱり海が好きです。

 

最後の日は白えびを食べに出かけました。春先にホタルイカをとりに石川・富山に行ったときにたまたま食べた白えびの唐揚げがとても美味しかったのです。せっかくなのでエビの天ぷらと白エビの天ぷらがのった海老えび丼を食べました。白えびの天ぷらは香ばしくてほんとうに美味しかったです。また、来年の春には旬の白えびを食べに行きたいです。

 

長い休みをいただいて普通の日も出かけた日もありましたが、どの一日も幸せを感じられる一日だったように思います。人はヒトといるほうがやっぱり幸せなのかなと思いました。今回の休みではのんびりすることはもちろんですが、何か新しいものを開発することも目標にしていました。なんとか見られるカタチにはすることができて、その目標もちょっとだけ達成することができました。その話はまた今度にしようと思います。